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【図書紹介】『ことばと思考』

概要

 私たちは、ことばを通して世界を見たり、ものごとを考えたりする。では、異なる言語を話す日本人と外国人では、認識や思考のあり方は異なるのだろうか。「前・後・左・右」のない言語の位置表現、ことばの獲得が子どもの思考に与える影響など、興味深い調査・実験の成果をふんだんに紹介しながら、認知心理学の立場から明らかにする。

主な目次

序章
ことばから見る世界―言語と思考

第一章
言語は世界を切り分ける―その多様性

第二章
言語が異なれば、認識も異なるか

第三章
言語の普遍性を探る

第四章
子どもの思考はどう発達するか―ことばを学ぶなかで

第五章
ことばは認識にどう影響するか

終章
言語と思考―その関わり方の解明へ

あとがき
参考文献

書評

 『用いる言語が異なれば、ヒトの思考や認識も異なるか』という点をテーマに、様々な言語が思考や認識にどのような影響をもたらすかについて考察する一冊。
 異なる言語が色の認識や出来事の記憶・判断、行動の解釈に影響を与えるという点について、多くの実験結果を基に詳細に説明されている。また、乳幼児が如何にしてことばの理解とともに成長・発達していくのかという点についても、知能の発達過程と併せて理解を促す内容となっている。全体を通じて豊富な実験・研究事例を踏まえて簡易な記述がなされているため、初学者でも難なく読破できる一冊となっている。

タイトル:ことばと思考
著者  :今井むつみ
価格  :800円+税
出版社 :岩波書店
発刊日 :2010年10月20日
ページ :240頁
サイズ :新書判

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