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【図書紹介】『ヒトの心はどう進化したのか:狩猟採集生活が生んだもの 』

概要

 チンパンジーと共通の祖先から分かれておよそ600万年。この600万年という時間をかけて、ヒトは進化を遂げた。進化したのは身体的な特徴に限ったことではない。ヒトの「心」の特性や能力も、環境に適応するなかで、とりわけ狩猟採集生活を送るなかで進化した。それは、日常生活の中で何気なく行なっている行為や行動のなかに見てとることができる。なにがヒトをヒトたらしめているのか、なにが私たちの特徴なのか、これらの問題に「心」の進化の視点から迫る。

主な目次

第1部 ヒトをヒトたらしめているもの―ヒトの6大特徴
第2部 狩猟採集生活が生んだもの―家畜、スポーツと分業
第3部 ヒトの間で生きる―ことば、心の理論とヒトの社会

書評

 ヒトの6大特徴(大きな脳、直立二足歩行、言語と言語能力、道具の製作と使用、火の使用、文化)がどのような過程を経て獲得されたかについて、ヒトの祖先が現れたとされる600万年前から時代を追って解説されている。また、『言語運用能力は、ヒトの知能や人格にどのような影響を与えるか【4】』で扱っている『心の理論』についても詳細に書かれている。
 『心の理論』を扱う章では、ヒトが『心の理論』を有するがゆえに地球上で唯一、創作・共感・感情移入・視点の切り替えといった活動ができるという点について触れており、初学者でも『心の理論』について容易に理解を深めることができる内容となっている。
 ヒトの思考や心理、またはヒトによって形成される文化や社会を知るためには目を通しておきたい一冊。

タイトル:ヒトの心はどう進化したのか:狩猟採集生活が生んだもの
著者  :鈴木 光太郎
価格  :780円+税
出版社 :筑摩書房
発刊日 :2013年06月05日
ページ :233頁
サイズ :新書判

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『言語運用能力は、ヒトの知能や人格にどのような影響を与えるか【4】』

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