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『量より質』か、『質より量』か。“アメリカの美大で行われた社会実験。~”のツイートにみる最適解とは。

 先日、ある人からTwitterで話題となった以下のようなツイートをみせてもらった。

ひとつの実験

アメリカの美大で行われた社会実験。
クラスを2グループに分け、
一方は「作品の質は問わない。数を出せば評価する」。
他方は「作品は一点だけ出せ。その質で評価する」としたそうです。

結果、「数で評価」のグループは質的にも優れた作品が見られた。
「質で評価」グループはそもそも質が低く、未提出者も多かったとのこと。

 (※出典は「Art&Fear」という本らしいが、本人(と私)は読んでいないので、話半分くらいに受け止めるほうがよいかもしれない。)

 上記のような結果となった理由を考えると、“「数で評価」のグループは質的にも優れた作品が見られた。”となったのは、確率の観点からいえば多くの作品が提出されるほど、質の優れたものが生み出される可能性が高くなるという理由が考えられる。美術作品のように評価が主観によって大きく左右するものであれば、なおさらその傾向が強くなる。
 これに対して、“「質で評価」グループはそもそも質が低く、未提出者も多かった”となったのは、前者と同様の理由で、美術作品のように評価が主観によって左右されるゆえに、提出される数が絞られればそれだけ質の高い作品が生み出される可能性が低くなるために、全体の(平均の)質が低くなったと考えられる。また、ひとつの作品に全てを投じなければならない(妥協がゆるされない)という心理上の負担が完成品に求められる水準を高くさせ、結果的に完成(提出)に至らなかったと考えられる。

『量』と『質』のいずれを追うべきか。

 上記の事例では、『量より質』よりも『質より量』を追うことが望ましいといえることを示している。出典の信憑性はともかく、これは確かに一理ある考え方といえる。『質よりも量』の効率(望ましさ)を考える上で、絵画のデッサンなどを例として考えると分かりやすい。
 1枚の絵を何度も見直すよりも、1枚の絵を一度見直した後に新しい絵を描いてそれを見直すほうが成長の効率は高まる。なぜなら、一度目の確認よりも二度目の確認のほうが得られるもの(収穫物)が減少する傾向にあるからだ。(一種の収穫逓減の法則)
 見直しにかかる時間が同じであれば、その同じ時間を(相対的に多くの収穫物が期待できる)新しい絵に費やす方が、時間一単位当たりの収穫物は多くなる。それゆえ、上記の事例から考えられるように、『質よりも量』が望ましいといえるかもしれない。

 もっとも、『量より質』、『質より量』のいずれが効率的であるかは、明確な科学的根拠がない以上は『場合による』としか言いようがない。より具体的かつ信憑性のある科学的な根拠が見つかり次第、このテーマに関してはあらためて取り上げようと思う。

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