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『いつも笑顔で、大きな声で挨拶してくれる人だったのに信じられないです』のメカニズム

 世間で凄惨な事件があったときに、
実行犯の近所の人たちがインタビューで

『いつも笑顔で、大きな声で挨拶してくれる人だったのに信じられないです』

みたいなコメントをするが、
笑顔をつくったり大きな声を出したりするのは
脳の大脳辺縁系(通称:古皮質)と呼ばれる部位で、
これに対して
倫理観や道徳心を司るのは前頭前野(通称:新皮質)と呼ばれる部位で、
それぞれの起源をみると
古皮質は生物が魚類から両生類・爬虫類に進化する際に獲得されたもので、
新皮質は生物が爬虫類から哺乳類・霊長類(ヒト科)に進化する際に獲得されたものなので、
たとえいつも笑顔で大きな声で挨拶していても、
それを基にその人の倫理観や道徳心は全く測れない。

 例えるなら、
『あの人(実行犯)、
おにぎりの具は明太子が好きだったのに(あんな事件を起こすなんて)信じられないです』
っていうくらい的はずれなコメントなのだ。

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